Web APIに登場する「REST」とは?

API(Application Programming Interface)とは?

まずはAPIについて解説します。APIはアプリケーション同士が情報をやり取りするための取り決めや手段のことです。これは、プログラムが他のプログラムやサービスとコミュニケーションをとるための窓口です。APIがないと、異なるプログラム同士が円滑に協力するのが難しくなります。

APIの役割と例

  • 機能提供の窓口: APIは、あるプログラムが提供する機能を他のプログラムが利用できるようにする窓口です。例えば、天気予報のAPIがあれば、他のアプリケーションがその天気情報を取得して利用できます。
  • データの受け渡し: APIを通じて、データの送受信が行われます。これにより、異なるサービスやプログラムがデータを共有し合えます。例えば、SNSのAPIを使って他のアプリケーションに投稿データを取得させることができます。

REST(Representational State Transfer)とは?

RESTは、ウェブサービスやAPIの設計ルールの一つで、ウェブの構造をシンプルで理解しやすい形に整える考え方です。これに従って設計されたAPIを「RESTful API」と呼びます。

ポイント:

  • リソース指向: RESTは、データやサービスをリソースと呼ばれる単位で扱います。各リソースは一意の識別子(URI)を持ち、例えば/users/articlesがそれにあたります。
  • HTTPメソッドの使用: 操作を表すのにHTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使います。例えば、GET /articlesは記事を取得するリクエストです。
  • 状態を持たない(Stateless): 各リクエストは独立していて、前のリクエストとの関係を気にせずに処理されます。これが「状態を持たない」と言われる特徴です。
  • 表現層の分離: データの形式(JSONやXMLなど)とそのデータを処理するサーバーの機能が別れています。これにより、クライアントとサーバーが独立して進化できます。

RESTのメリット

  • 拡張性: 新しいリソースを追加しやすく、システムを柔軟に拡張できます。
  • 柔軟性: 標準的なやり方が統一されているため、異なるプログラム間での連携がスムーズです。
  • シンプルな構造: 複雑なことをわかりやすく表現するため、開発者にとっても取り扱いやすいです。

簡単に言えば、RESTはウェブサービスやAPIの構築において使われる便利なルール集で、特にシンプルで理解しやすい形に情報を整理する考え方です。

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